地球環境よくなった?──21世紀へ市民が検証

アースデイ2000日本 編
A5判/120ページ/本体1200円+税
1999年10月/978-4906640249

環境破壊に歯止めはかかったのか。化学物質、森林、温暖化、使い捨て、空気や水などの変化を数字と図表で説明。暮らしチェックで地球を守る暮らし方も提案する。学生から社会人までのテキストに最適。

目次

1 使い捨ては減ったか
   容器リサイクル法で増えた?ペットボトルのごみ
   びんビールの比率は4割減、70億缶がごみになった
   紙の消費量は30%増え、リサイクル率は停滞
   水需要は増えていないのに、ダム建設が続いている
   ごみ量は横ばいになったが輸入資源が蓄積されていく
   欧米に遅れる日本の廃棄物政策

2 私たちの食べ方はどう変わったか
   年間約700万tの残飯が出ている
   国内の使用量は減ったがODAで途上国に向かう農薬
   遺伝子組み換え食品を日本人が一番食べている
   薬剤依存で耐性菌を生み出す畜産と養殖漁業
   10年間で8ポイント下がった食料自給率
   着実に広がった有機農業・環境保全型農業
   環境を破壊する食生活と貿易が続いている

3 森林や湿地の減少は止められたか
   毎年1130万haの森林が減っている
   熱帯材丸太の輸入は減ったが木材自給率もますます低下
   成果が上がり出した干潟の保全

4 化学物質による地球汚染は止められたか
   環境ホルモンが増え、男の子の死産率が上昇
   ダイオキシン問題はあまり改善されていない
   増え続けてきた塩ビに、生産量減少の兆し
   はっきりしてきた欧米の原発離れ 日本はどうなる?

5 空気や水はきれいになったか
   取組みが進んでいない日本の酸性雨対策
   一酸化窒素濃度は減ったが、二酸化窒素濃度は増えている
   河川はきれいになったが、水循環のバランスは悪化
   海の全般的な汚染が進んできた

6 自動車への依存はどれだけ減らせたか
   乗用車の台数は58%増え鉄道投資額は道路の5%
   トラックの輸送が34%増え、鉄道の12倍に
   路面電車や自転車の見直しが始まった

7 地球温暖化のスピードは遅くできたか
   EU諸国は減り、日本は増え続けるCO2の排出量
   欧米で広がるグリーン電力、日本はまだまだ
   20世紀の暑い年の7割は90年代、エルニーニョの被害は膨大
   家電製品の省エネは進んでいない

8 オゾン層の破壊に歯止めはかけられたか
   オゾン層破壊のピークは21世紀初頭
   フロン回収率はドイツ99%、日本は5~7%
   代替フロンから脱フロンへ

9 生態系の回復はどこまで進んだか
   自然現象の100倍で進む野生動物の絶滅
   たくさんのストレスを受けている海の生態系
   市民参加で里山を守る
   国土の23%がリゾート開発の対象面積、進捗率は21%

10 南北格差は縮まったか
   広がる経済格差と貧困人口の増加
   累積債務の増大と債務帳消しの動き
   ODAは環境保全に貢献できるのか

11 戦争の脅威は減ったか
   軍事予算の減少が鈍り出し、日本はますます軍事費大国へ
   兵器輸入が急増する東北アジア
   ゆきづまる核軍縮

12 市民・政府・企業は変わったか
   環境法制に求められること
   企業のISO認証や環境会計は広がった
   広がりつつある環境自治体への動き
   数も活動領域も広がった日本の環境NGO
   環境の世紀への助走──1990年代

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