有機農業の思想と技術

高松修 著
四六判/288ページ/本体2300円+税
2001年5月/ISBN 978-4906640423
※第2337回 日本図書館協会選定図書

70年代以来、日本の有機農業運動をリードしてきた在野の研究者の遺稿集。米、畜産、食べ方など、実践にもとづき、環境を守りつつ自給力を高める有機農業の技術と思想を明示する。

目次

プロローグ 近代化農業の破局と明日の有機農業

第1部 遺伝子組み換え技術に未来はない
 第1章 なぜ遺伝子組み換え技術を拒否するのか!
 第2章 遺伝子組み換え飼料の問題点
 第3章 生活者の科学技術論

第2部 豊かな自給を生み出す農への転換
 第1章 近代稲作と自由化を超えて
 第2章 一枚の田圃にかける夢──二毛作田の可能性の追求ノート
 第3章 手取りの除草不要の省力・良食味米・二毛作栽培
 第4章 レンゲを生かした稲作
 第5章 コイの稲の生育への影響
 第6章 二一世紀を生きる稲作──環境を保全する田舎路線の展開
 第7章 さあ大豆を播こう

第3部 近代畜産から有機畜産へ
 第1章 近代畜産の技術
 第2章 O157に負けない有畜農業
 第3章 よい牛乳に適した牛の飼い方とパス殺菌の条件
 第4章 養鶏の規模とエサ
 第5章 二羽のニワトリを庭で飼う
 第6章 黒豚をとおした提携
 第7章 私がめざす食べ方と農業

第4部 農の時代をもたらす運動
 第1章 工業化社会から「農」の世界への自分史
 第2章 土を活かし、石油タンパクを拒否する論理
 第3章 都市からの援軍としての、たまごの会

<解説>有機農業運動家・高松修さんの主張とその思想/中島紀一

書評

書評オープン


「有機農業の思想と技術」
有機農業をめぐっては、有機農産物のJAS認証制度などでビジネス論議が幅を利かせる昨今、有機農業は何よりも思想であり、そして技術であることを確かな理論と実証によってあらためて認識させてくれる手応えのある一冊である。(久保田裕子/國學院大学経済学部)

『農林水産図書資料月報』(2001年11月号より)


そのほか『月刊オルタ』(2001/8-9月号)でも紹介されました。