花粉症がラクになる[2刷]

赤城智美・吉村史郎
A5判/104ページ/本体1400円+税
2010年1月/ISBN 978-4861870767

多くの患者さんの相談を受けてきた経験と治療の成果から、有効な対処方法をアドバイス
日常生活の工夫で、つらさがグーンとやわらぎます

花粉症は、「病気」として治療を受けるだけでは解決も完治もしません。「暮らし方」や「花粉から身を守るための方法」が身について初めて、症状が落ち着き、「ラクになる」ことができます。そのためには、治療についての医療情報だけではなく、花粉症に深くかかわる免疫の仕組みや花粉の正体も知っておかなければなりません。また、花粉が多く飛び交う時間帯、天気との関係、自分の症状と関係する樹木の種類など、さまざまな知識も大切です。
この本では、みなさんが無理なく取り入れられるであろう生活の知恵や情報をたくさん紹介しました。そこから自分に合ったものを見つけて、「ラクになる」ように、心から願っています。
(まえがきより)

※本書は2008年に刊行した『花粉症を軽くする暮らし方』の増補・改訂版となります。

 

目次

まえがき

part1 花粉症に関するモヤモヤをスッキリさせる
・どんなときに患者が増える?
・市販薬で落ち着いているから大丈夫?
・サプリメントが原因になる?
・医薬品も原因の例外としない
・サプリメントや健康食品にはなるべく頼らない
・自律神経・内分泌(ホルモン)・免疫のバランスを保つ
・免疫のバランスと食生活の深い関係
・花粉が多く飛ぶと、ぜんそくやアトピー性皮膚炎が悪化する?

part2 Q&A花粉症の基礎知識
Q1 花粉症の人が増えているそうですが、30~40年前はそんな病気はほとんど聞かなかったように思います。こんなに患者がたくさんいる病気が、どうして最近になって登場したのでしょうか?
Q2 アレルギーと花粉症の関係を教えてください。アレルギーと花粉症は同じ病気ですか?
Q3 長引くカゼやアレルギー性鼻炎と花粉症は、区別できるのですか?花粉症かどうか検査する方法はあるのでしょうか?
Q4 花粉症の原因となる植物は、スギ以外にもあるのでしょうか?季節や時間帯による花粉が飛ぶ量の特徴も教えてください。
Q5 どんな症状が起きますか?果物を食べて症状が出た人もいると聞きました。それはなぜですか?
Q6 花粉症はおとなの病気ですか?赤ちゃんやお年寄りもかかるのでしょうか?
Q7 都会と田舎など住んでいるところと、花粉症の発症に関係がありますか?大気汚染との関係はどうでしょうか?
Q8 花粉症で長いあいだ苦しんできました。

part3 暮らしの工夫で花粉症はラクになる
1  ちょっとした配慮で、朝の刺激をうまくやりすごそう
2  花粉を避けて行動しよう
3  マスクの使い方を工夫して、不快感をやわらげよう
4  外出時に持っていると便利です
5  花粉を室内に持ち込まない衣類の選び方
6  乗り物や建物などでも注意することがあります
7  家に帰ったら花粉を洗い流そう
8  掃除の工夫が大切です
9  こまめにやると洗濯は意外に簡単です
10 生活のリズムを整えよう
11 自分なりの方法でリラックスしよう
12 家電製品の選び方・使い方

part4 自然とほどよく付き合っていこう
 ○花粉症の実態を理解して、対策を立てよう
――佐橋紀男さんのアドバイス
○広葉樹を植えて、花粉症を減らす
――髙橋広明さんのアドバイス

 

著者プロフィール

赤城智美(あかぎ・ともみ)
アトピッ子地球の子ネットワーク事務局長。著書に『食べることが楽しくなるアトピッ子料理ガイド』(コモンズ、2002年)、『アレルギーと楽しく生きる』(現代書館、2005年)、『アトピー・アレルギー克服応援Book』(合同出版、2010年)など。

吉村史郎(よしむら・しろう)
1954年生まれ。吉村耳鼻咽喉科院長。専門は耳鼻咽喉科と花粉症。病んでいるのは地球であることを理解しなければ、花粉症は解決しません。アトピッ子地球の子ネットワーク理事。共著に『ここまで進んだ花粉症治療法』(岩波書店、2002年)。

NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク(1993年設立)
アトピー・アレルギー性疾患のある患者とその家族を支援巣るNPO。環境とアレルギーの関係を問い続け、電話相談、調査・研究、製品開発や表示のサポート、遊びと学びと暮らし方の提案を行っている。

 

書評

 

書評オープン


……花粉症は「治す」ことだけに着目していると、一向に解決へ向かいません。注射や薬も多くの場合、一時的な緩和策にすぎないようです。暮らしの知恵や周囲の協力があってこそ、症状を軽くできます。原因をよく知ったうえで、日常生活に配慮することが大切なのです。
そこで本書では、長年の電話相談をとおして患者さんたちの訴えを受けとめてきたNPOの事務局長と、花粉症の豊富な臨床経験をもつ耳鼻咽喉科医が、無理なくできる有効な対策をわかりやすく説明しました……(一部抜粋)

『食べもの文化』(2011年3月号)


『朝日新聞』(14年2月3日)、『しんぶん赤旗』(11年1月27日)、『食べもの文化』(11年3月号、No.428)、『健康食品新聞』(11年2月2日)、『週刊金曜日』(11年2月11日、834号)などで紹介されました。