「幸福の国」と呼ばれて――ブータンの知性が語るGNH〈国民総幸福〉

キンレイ ドルジ
真崎 克彦・菊地 めぐみ  
四六判/232ページ/本体2200円+税
2014年7月/ISBN 978-4861871177

南アジアの仏教王国ブータンの国是は「国民総幸福(GNH)」。
GHNを生み出した現地文化とは?日常生活とは?
ブータンに生まれ育ち、そこに暮らす筆者の眼を通して、GNHの実像が等身大に伝えられる。
GNPが伸びて、日本人は幸福になったのか?
日本が学ぶ点は多い。

目次

日本語版に寄せて

国民総幸福〈GNH〉が換気する発展・開発の新パラダイム

はじめに――変わらぬイメージ、移ろいゆく社会

プロローグ 「幸福の王国」の成り立ちと未来

第1章 幼少期の思い出
おばあちゃんの思い出
おじいちゃんの知恵袋
父から聞いた伝説

第2章 移ろいゆく時代
プリティ・ウーマン
わが友カルマ
二人の別人、二つの別世界

第3章 現代ブータンの課題
国民に仕える
近代化の荒波
あるベンガル虎の独白
伝説は生き続ける

第4章 海外から見た「幸福の国」
災い転じて
日本で考えたこ
答えは母国にある

訳者解説「幸福の国」と呼ばれるゆえんをを掘り下げる――真崎克彦

ブータンの略年表

著者・訳者プロフィール

キンレイ・ドルジ
1958年生まれ。 ブータン初の新聞『クェンセル』編集長を経て、現在はブータン国王情報通信省次官。 GHNの概念の論理的支柱。
2006年には、国王から「秀でた人」を意味する「ダジョー」の称号を贈られた。

真崎克彦
英国サセックス大学大学院博士課程(開発研究)修了。甲南大学マネジメント創造学部教授。
著書に『支援・発想転換・NGO――国際協力の「裏舞台」から』(新評論、2010年)、論文に「ブータンの民主化にどのような独自性があるのか?」)(『国際社会を学ぶ』晃洋書房、2012年)など。

菊地めぐみ
日本福祉大学大学院修士課程(国際社会開発論)修了。(財)日本国際協力センターのコーディネーターとして国際交流事業に従事。2011年に清泉女子大学のブータン・フィールドワークに補助教員として同行

書評

「ザ・ジャパン-ブータン フレンドシップアソシエーションニュースレター」(14年7月号)、「クーヨン」(14年10月号)、「出版ニュース」(14年9月中旬号)、「自治研」(14年12月号)などで紹介されました。