種子が消えれば、
あなたも消える

――共有か独占か

西川芳昭
四六判/224ページ
本体1800円+税

ISBN 978-4861871443

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この4月に突然、食べ物の安定供給を支えてきた
主要農作物種子法が廃止された。 種子価格が上がる?品種の多様性が失われる?
農業と暮らしへの影響や食料主権について、
種屋に生まれた種子問題の第一人者がわかりやすく論じる。




<目次>
序 章 種子法の廃止が農の営みに与える影響
1 人は種子なしには生きられない
2 本書の目的と構成

第1章 種子法の制定背景と意義
1 種子法と種苗法
2 種子法制定の時代的背景と国際的枠組み
3 種子法に基づく都道府県の役割と実際的仕組み
4 主要穀物の生産と貿易・自給率

第2章 国際条約と種子システムにおける位置付け
1 種子を取り巻く三つの国際条約
2 種子システムという考え方

第3章 ジーンバンクと農家圃場の遺伝資源保全
1 遺伝資源の価値と保全の場所・方法
2 ジーンバンクにおける保全の実態と評価
3 農家圃場における保全の実態と評価
4 世界に開かれるとともに、世界に依存している日本の遺伝資源

第4章 農業・農村開発の考え方と農民の権利
1 開発に対する考え方の変遷と遺伝資源利用の利益配分
2 食料農業植物遺伝資源条約における「農民の権利」の概念
3 日本における農民の権利に関する議論と多様な組織の活動

第5章 知的財産権の強化と多国籍企業による種子の囲い込み
1 種子市場の現状
2 育成者の権利
3 化学企業による種子支配
4 モンサントビジネスモデルの種子市場支配と種子法廃止の背景の共通点

第6章 品種と種子に関する日本の議論
1 品種の持つ意味
2 農家は品種や種子をどのように考えてきたか
3 品種供給の公的役割 
4 品種開発を通して考える地域発展と人類の将来

第7章 種子法に支えられた素敵な品種たちの誕生物語
1 品種の集中とその問題 
2 稲のドラマ 
3 実需者と協力して育成する麦 
4 大豆の自家採種の奨励 

第8章 野菜の種子を守る自治体のユニークな取り組み  
1 公的機関による種子/遺伝資源の地域循環 
2 広島県農業ジーンバンクの自家採種農家の育成 
3 長野県におけるF1を利用した在来品種の保全 
4 農民を支える組織・制度・技術 

第9章 海外の農民主体の品種育成と在来品種の保全  
1 生物多様性と持続可能性 
2 参加型品種育成(参加型育種)の考え方と事例 
3 在来品種の種子を守る市民・農民の活動 

第10章 種子を公共財として守るために  
1 農業競争力の強化という幻想と二重の収奪 
2 種子生産の現場の混乱 
3 種子の公共性、公共種子の私有化の問題
4 持続可能な開発目標に果たす種子の役割 
5 食料主権・国民主権が脅かされている 

終 章 持続可能な世界のための多様な種子システム  
1 災い転じて福となる可能性 
2 種子需給システムのあり方を誰が決めるのか 
3 産業的な農業を支える多様な農業・農の営み 
4 アグロエコロジーという考え方と家族農業の再評価 
5 食料主権の考え方を明確にする 

あとがき



<編者プロフィール>

西川芳昭
1960年生まれ、京都大学農学部卒業、バーミンガム大学公共政策研究科修了。 博士(農学)。
現在、龍谷大学教授。著書に『奪われる種子・守られる種子』(創成社)など多数。


<書評>
 
 

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