高速無料化が日本を壊す
上岡直見
四六判/196ページ
本体1800円+税
2010年2月
ISBN-10: 4861870682
ISBN-13: 978-4861870682
「高速道路の無料化」は正しいのか?
温暖化・地域経済・財政など多方面から検証。暮らしやすい社会にするための交通政策を提起する。
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<目次>
はじめに
プロローグ 高速無料化の何が問題か
第1章 タダの道路はない
1 政権交代と道路政策
2 道路財源に関する議論の経緯
3 最近の高速無料化論
4 道路をめぐるお金の流れ
5 不透明な財源配分方法
6 ムダな道路は止まるのか
7 地方分権と道路政策
8 自動車税制全体の制度設計
第2章 高速無料化を基本から考える
1 どんな道路があるのか
2 無料化と渋滞・CO
2
排出量の関係
3 無料化による高速道路と一般道の交通量の変化
4 「高速無料化」の報告書を検証する
5 過剰な自動車利用こそ真の「ムダ」
6 自動車の社会的費用
第3章 交通体系はどうなるか
1 交通現象の予測
2 ルートの選択
3 交通手段の分担率の変化
4 理不尽な影響を蒙る民鉄
5 公共交通の崩壊
第4章 まち・人・暮らしが壊れる
1 広域化で行政の負担が増える
2 駐車場をどうするのか
3 交通事故や犯罪が増加する
4 自動車依存と健康への影響
5 子どもの自動車依存の増大
6 暮らしやすくなるのか
第5章 温暖化の防止に逆行する
1 高速無料化で
CO
2
排出量は増えるのか減るのか
2 燃料価格低下と
CO
2
排出量の増加
3 「エコカー減税・補助金」は有効か
4 「ガソリンがいらない」自動車は解決策になるのか
5 都市の構造や道路と
CO
2
排出量
第6章 持続的な社会と交通
1 社会的排除の防止
2 自動車か移動の自由か――
「交通基本法案」の意義
3 「低炭素交通」は実現可能か――
温暖化を防ぐ中期目標の達成を目指して
終わりに
<著者プロフィール>
上岡 直見(かみおか なおみ)
1953年 東京生まれ。
1976年 早稲田大学大学院修士課程修了。
現 在 環境自治体会議環境政策研究所主任研究員。
主 著 『市民のための道路学』(緑風出版、2004年)、
『脱・道路の時代』(コモンズ、2007年)
等多数。
<書評>
民主党政権の目玉政策『高速道路の無料化」は正しいのか?近距離で高速道路を利用する人が増え、バスや鉄道の便数が減る。その結果、乗用車利用増と公共交通の劣化が加速する低所得者や社会的弱者にしわよせが及ぶとともに、企業のコスト面でもメリットとはならない。交通問題の第一人者が、あらゆる側面から検証。暮らしやすい社会にするための交通政策を提起する。(『自然と人間』vol.165、10年3月号より)
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(一部抜粋)
……本書は、反無料化陣営の一翼を担う決定版といえるだろう。
高速道路の無料化が、まち・人・暮らし、交通体系を壊して日本を壊し、温暖化対策に逆行するものであるとして、多様な切り口から無料化によって生じる問題を洗い出している。さらに、高速道路無料化政策を提案している、山崎養世氏の想定する無料化した場合のメリットも誤りであるとして、自説を裏付ける論拠を一つ一つ丁寧に、専門的な事項をとてもわかりやすく解説しながら、無廊下の是非を判断する手がかりを示している。
また、民主党が政策の根拠としている、2.7兆円の便益があるとする国交省の報告書についても疑義を呈して鋭く追及している。
どちらかというと夢のある高速無料化に肩入れしたい、と考える読者にあっては、コテンパンに打ちのめされた気持ちにさせられるに違いない。……(『JanJanニュース』10年3月14日号より)
『自然と人間』(vol.165、10年3月号)、『ガバナンス』(vol.107、
10年3月号
)、
『JanjJanニュース』(10年3月14日号
)、『出版ニュース』(10年4月中旬号)、『JRガゼット』(10年5月号)、『月刊地方自治職員研修』(10年6月号)で紹介されました。