『日本人の暮らしのためだったODA』

福家洋介・藤林泰編著
99年/四六判/224ページ/1700円+税


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◎読者からの感想
 NGOの会員であることもあり、ODAについて理解しづらい疑問点もよくわかり、ありがたいです。外国を学び、自国を改善できれば、と思います。参考になりました。(26歳・女・家事手伝い)

 ちょうど個人的にODA関係に腹立っていた時、書店で魅力のある題名が目に入り購入しました。前から、日本人のこの便利で豊かな(物質的に)暮らしのウラに多くの犠牲や略奪があるということを耳にしていましたが、今回この本で具体的な実態を知ることができ、大変勉強になりました。(26歳・女・翻訳業)



<目次>
まえがき
●第1部 モノをとおして見たODA
第1章 私たちが使う紙をODAが育てる!? *タイなど
   森山浩志
 1 荒廃する森林、林立するユーカリ
 2 日本の紙需要のための植林
 3 ユーカリ植林事業の開始と挫折
 4 ずさんな緑化計画を支える日本のODA
 5 製紙業界のためのODA?
 6 歯止めが必要な海外植林ブーム


第2章 援助という名の漁場確保 *太平洋島與諸国
    宮内泰介
 1 活用されていない漁業援助
 2 漁場確保のための援助
 3 二本立ての「漁業協力」
 4 誰を援助しているのか?
 5 小さな漁業の多様性を大切に


第3章 あふれるアルミ製品と四一一〇億円のツケ *インドネシア
   藤林泰
 1 業績不振になった国策合弁企業
 2 アルミに囲まれた暮らし−一円玉だけじゃなく
 3 アルミ産業入門−アルミと電気の宿命について
 4 ダム開発の仕掛け人−はじめに開発ありき
 5 アサハン・プロジェクト−投資か援助か
 6 「される側」を考慮した援助へ

第4章 ごみ回収の「近代化」とODA *インドネシア
   福家洋介
 1 「ごみ・ブーム、リサイクル・ブーム」の裏側で
 2 インドネシアのごみ回収従事者
 3 ODAをめぐる国際的「政・財・官」の構図
 4 「ネクタイをした」ごみ回収企業の出現
 5 ごみの輸入と価値の低下
 6 小規模なごみ回収工場の意義

●第2部 ヒト、カネの動きとODA

第5章 外国人研修生受け入れ事業は国際協力か *中国など
   佐竹庸子
 1 国内で消費されるODA予算
 2 労働力としての研修生
 3 外国人研修生受け入れの形態
 4 ODAによる研修事業
 5 ピンハネと天下り


第6章 輸出加工区と進出企業 *フィリピン
   長瀬理英
 1 暮らしを変えた工業化
 2 カビテ輸出加工区と日本政府・企業
 3 日本企業進出の特徴とその背景
 4 進出企業を送り出した地方の変遷
 5 進出企業受入れ側への影響
 6 日本企業進出の受け皿としての経済協力


第7章 食糧増産援助で売れた工業製品
  石川清
 1 暮らしのなかに増える疑問
 2 食糧増産援助をめぐる疑惑
 3 日本独特の食糧増産援助
 4 GATTと食糧援助
 5 小麦を売れ
 6 食糧援助が自衛隊やパン食志向をつくった
 7 援助で救済された日本の化学肥料産業
 8 農民援助につながらない食糧増産援助

第8章 賠償・戦後補償とODA  
 村井吉敬
 1 同じ形の賠償とODA
 2 日本がアジアに支払った賠償
 3 住民の虐殺と戦後補償
 4 誰のための賠償だったのか
 5 賠償による経済復興と開発独裁
 6 賠償からODAへ
 7 むかし戦争、いまODA