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◎書評
京都で行われるCOP3を前に、地球温暖化の原因としてCO2の排出量削減が注目されているが、フロンやその類似物質である臭化メチルも忘れてはならない。年間排出量はCO2の数万分の一でも同じ重さならば、その数百倍から数千倍の温室効果があるという。
本書ではフロンの性質、生活の中のフロン、規制の動き、フロン回収のシステムなどが紹介されている。群馬や神奈川、兵庫などフロン回収に前向きに取り組んでいる自治体もあるが、まだまだ。特に本書で指摘されているように、フロンを無害化する技術を備えた施設が絶対的に少なく、現状では費用面で問題が残っている。しかし、温暖化の影響を現時点だけの費用対効果のみで論じていては、二一世紀になって後悔することになりはしないか。筆者は県単位でフロン回収・再生・破壊センターを設置するとともに、自治体の声によってストップ・フロン法の制定を、と呼び掛けている。(『晨』97年12月号)
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日本ではこれまで、フロンの温室効果の問題はほとんど指摘されてこなかった。そこに焦点をあて、いち早く規制を訴えたことが、本書の最大のすぐれた点である。 これらの代替フロン(とくにHFC)は、オゾン層を破壊しないという理由で、使用量が伸びている。日本政府は、その規制にきわめて消極的で、今回の会議でも、削減対象に含めることに反対してきた。しかし、温室効果が高いということは、規制すれば温暖化の抑制効果も高いことを意味する。代替フロンを大量に使用している先進国が、その大気中への放出を早急に禁止し、回収する政策をとるべきなのは、はっきりしているのだ。(『自治研』97年12月号)
※そのほか、『アースデイニュース』(98年NO.2)、『教育家庭新聞』(98年3月21日)などで紹介されました。
<目次>
第1章 地球環境を脅かすフロン
1 地球環境問題の出現
2 地球温暖化とフロン
3
オゾン層破壊とフロン
4 地球生態系を守るために
第2章 フロン漬けの現代生活
1 フロンとその類似物質のプロフィール
2
現代生活を支える物質フロン
第3章 温暖化、オゾン層破壊とフロンの規制
1 地球温暖化、オゾン層破壊の現状と予測
2
フロンとその類似物質の規制
第4章 もうひとつのオゾン層破壊物質・臭化メチル
1 使用量が増えている臭化メチル
2
人間にも環境にも毒性が強い
3 生産の規制と放出の抑制
4 代替技術の開発
第5章 フロン回収のシステム
1 徹底的な回収が必要
2 回収はできるのか?
3
北半球のオゾン層破壊が進む
4 欧米諸国の積極的なフロン規制
5 フロン回収に無策の日本政府
6
冷媒用フロンの望ましい回収方法
7 断熱材からの回収
8 回収・再利用の社会システム
第6章 脱フロンへの道
1 有機塩素化合物の危険性
2 問題が山積みしている代替フロン
3
産業界の脱フロンへの選択
4 地球と子孫への安全性を大切に
第7章 市民の手で守るオゾン層
1 動きが鈍かったオゾン層保護運動
2
回収の市民運動の始まりと広がり
3 海外の市民運動との協力
4 ストップ・フロン法の規制を求めて
5 問題だらけの審議会
6
フロン回収と脱フロンを進めるための具体的提案
あとがき
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