教育農場の四季──人を育てる有機園芸[3刷]

澤登早苗 著
A5判/160ページ/本体1600円+税
2005年4月/ISBN 978-4861870040

有機農法による園芸教育が必修の女子大における年間プログラム。雑草や病害虫管理、マルチや間引きなどの基本技術を楽しいイラストとともに詳しく紹介。学生たちがどう変わっていくかもイキイキ報告。

目次

はじめに

第1章 園芸教育の大きな効果──大学における有機農業プログラムの実践から
 1 農業のもつ教育力
 2 どんな農業が教育力を発揮するのか
 3 高等教育機関における有機農業教育
 4 恵泉女学園大学における有機農業教育
 5 有機農業教育の課題

第2章 教育農場の生活園芸
 収穫物の年間カレンダー/作業時の服装基本スタイル/作物栽培に必要な農具・道具・肥料
 教育農場の四季/農場で見られる生き物たち/収穫・貯蔵・利用/食べものだけでなく装飾品も
 いっしょに考えてみよう/野菜たっぷりおいしいレシピ/学生は何を感じたのか

第3章 有機農業の基本と栽培技術
 1 有機栽培にどう切り替えるか
  1) 教育農場の歴史
  2) 慣行栽培から有機栽培へ
  3) 有機栽培から有機農業へ
 2 有機農業の基本的な考え方
  1) 実現可能なことから取り組む
  2) 堆厩肥を基本とした土づくりと地域内資源の有効利用
  3) 品種と種子・種苗の選び方
  4) 病害虫と雑草の管理
 3 有機農業の共通技術
  1)施肥 2)耕耘と整地 3)播種 4)定植 5)灌水
  6)追い播きと補植 7)除草とマルチ 8)間引き
  9)誘引 10)収穫と収量調査 11)貯蔵

第4章 野菜と花の上手な栽培方法
 ジャガイモ/キュウリ/サツマイモ/サトイモ/ハクサイ/ダイコン/カブ/ラディッシュ
 チンゲンサイ/サニーレタスほか多数

第5章「総合的な学習の時間」のための栽培プログラム

教育農場で育てる野菜の各国語での呼び方
あとがき

書評

書評オープン


「女子大で有機農業」というユニークな取り組みを10年間、現場で指導している著者が、有機農業の持つ教育力の素晴らしさを紹介する。.なぜ、有機農業なのか、その意義やこれまでの取り組みを情熱的に語る。そしてどのように学生たちを変えていったのか、アンケートやリポートで浮き彫りにする。
有機農業は命の営みを大切にする思想がある。だから「人間を人間らしく育てる教育力」に注目する。豊かな暮らしを取り戻し、人とひととのつながりを実感させ、学生たちが変わったという。大学で取り組んでいる無農薬による育て方を、イラスト付きで基礎から紹介しているのも役立つ。

『日本農業新聞』(2005年5月30日より)


総合的な学習の時間などで農薬・化学肥料に依存しない農業をめざそうというときには格好の手引きになるだろう。有機農業の基本的栽培技術だけでなく、おもな野菜や花の作物別の栽培の要点もイラスト入りで解説されているので、家庭菜園にも参考になる。

『食農教育』(2005年7月号より)


 ……都市化が進み、多くの学生は普段、土や生物に接する機会が少ない。最初は着替えて畑に入ることを面倒くさがるが、6月過ぎ、キュウリの収穫の頃になると、育ち具合を気にかけるようになるという。
「自分が育てている野菜がまるで子どものように思える」「土を汚いと思わなくなり、ミミズや虫がいても平気になった」。学生たちのリポートにはそんな感想が並ぶ。澤登さんは「有機農業は多様な生き物を認め、命のつながりと物質の循環を大切にする。学生は自分と自然のつながりを確認し、自分が生かされていること、命あるものとの共生を認識できる」と話す。
著書『教育農場の四季』では、授業の模様のほか、作物の栽培方法、教育プログラム案なども載せている。

『朝日新聞』(2005年07月12日より一部抜粋)


『ふぇみん』(05年5月25日号)、『自然と人間』(05年6月号)、『毎日新聞』(山梨版、05年6月14日)、『農業共済新聞』(05年7月2週号)、『食農教育』(05年7月号)、『オルタ』(05年7月号)、『土と健康』(05年7月号)、『むすび』(05年8月号)、『田舎暮らしの本』(05年8月号)、『農林経済』(05年8月22日)、『食べもの通信』(05年10月号)、『農業と経済』(05年11月号)、『Ya!!(宅配書店SANTA POST)』(08年7月1日号)、『オーガニックタウン』(2010年夏号、月刊クーヨン5月号増刊)で紹介されました。