コンビニ断ち・脱スマホ依存――便利さはほどほどで

コンビニ断ち・脱スマホ依存●便利さはほどほどで

黒沢大陸著
46版、240ページ 予価=本体1700円+税
ISN978-4-86187-165-8 C0036

コンビニの利用を止めて2年半。さほど不便もなく生活している。壮絶な覚悟でやっているわけではない。暮らしに問題がないから続けられる。スマホも仕事以外は使わない。便利過ぎる生活の「過ぎる」の部分をほんの少しだけ削ぐだけで、いろんな経験ができ、いろんなことを考えられる。

 

目次

1章 脱コンビニ
・試してみた (さほど不自由しなかった飲食、文具、雑誌、新聞・・)
・変わった生活と発見 (余計な飲食せず、小さいお店、夜のスーパーで見たもの)
・きっかけ (セブンイレブン会長のインタビュー、周囲の反応)
・コンビニと自分 (近年は毎日のように利用、学生時代は遠いあこがれ)
・キオスクも (関西ではキオスクも使わず、業態が広がる、パクスコンビニーナか?)

2章 コンビニはインフラか
 ・東大阪を歩く (24時間営業をやめたセブンイレブン東大阪南上小阪店の周辺は)
 ・インフラというけれど (いなかでは、難民か、インフラ論の発端は、民間企業)
 ・災害時のよりどころか (震災直後を思い出す、政策は帰宅難民の抑制)
 ・弊害を考える (恵方巻き、商店の置き換わり、多様な生活様式・画一化する生活)
 ・異存とその先 (慣性の法則、宅配でコンビニ衰退するの?)

3章 脱スマホ依存
 ・仕事以外のスマホ断ち (つい手が伸びる、ちょっと知りたい時に便利だけど)
 ・ネットの情報集めの利点と欠点 (取材準備データの掘り起こし、国会図書館)
 ・ネットに吸い取られる時間 (効率化は疑問、みな同じでは独自性でない)
 ・ポケベルからスマホまで (肩下げ電話は不便だけど、ガラケーぐらいで十分)
 ・通勤電車で考えた (みんなスマホばかり、前は何やっていた?)

4章 脱ストリートビューの旅
 ・なんて便利、でもワクワク減った (リスクは減るけど、旅は「非日常」がキモなのに)
 ・ロードマップとカーナビ (ドライブの今と昔、スマホのGPSは便利だけど)
 ・昔はどうしてた (神田駅前の迷える高校生、記者と地図、地球の迷い方)
 ・被災地取材は不便だけど (東北、台湾、インドネシアの現場から考えた)
 ・写真も撮りすぎ (デジタル化で写真撮りすぎ目で見ない、インスタ映えで満足)

5章 早いのも善し悪し
 ・自転車、徒歩で見つけた京都 (街が点から線へ、迷うと面に、特化した寺社)
 ・新幹線より早い必要あるのか (何かやるには短い、ひかりやこだまに乗ることも)
 ・普通電車の120円旅 (大都市近郊区間大回り、結構やっている人いる)
 ・通勤は最速最短距離が最適か (普通列車に乗る、一駅歩く、脇道通る、発見がある)
 ・田舎の鉄道 待ち時間と思うから不便、通学列車は勉強部屋や社交場だった
6章 時間の使い方
 ・何しているか整理してみた (新聞記者でも働いている時間は短い、では何しているか)
 ・人々の時間、いまむかし (生活時間調査から見えるもの)
 ・減っていく思索の時間 (テレビは1日1時間だった、考えを奪うのは誰が喜ぶ?)
 ・便利さとは少し距離を (懲りすぎると時間浪費のパワポ、増える書類の修正)
 ・都会の時間、田舎の時間 (カフェで勉強・仕事、道端で寄合)

7章 消えたもの、変わったこと
 ・均質化される社会 (出張先から見える光景、イオンモール、異業種交流の違和感)
 ・今の若者、昔の若者 (消費は現物からデータに、車いらない若者たち)
 ・考えること、疑うこと (科学も記者も疑うことがスタート、東大総長の告辞の真実)
 ・古くても十分(自転車10年、自動車14年、電卓32年)

 

著者プロフィール

黒沢大陸
朝日新聞大阪本社科学医療部長・書評委員。
1963年長野県生まれ。証券系シンクタンクを経て、1991年に朝日新聞入社科学部や社会部で国内外の災害現場などを取材。主著『「地震予知」の幻想』(新潮社、2014年)